北海道の真ん中に富良野市がある。そうです「北の国から」で有名な富良野市です。そこから、地図上で真直ぐ下を見ると海にぶつかる。そのあたりに新冠(にいかっぷ)という所がある。そこは、サラブレッド銀座と呼ばれていて、見わたすかぎり牧場だらけ、馬だらけ。よく撮影に行くんだが、正直にいうと、わたしは馬が特に好きだという訳でもないんです。あの辺の牧歌的風景が好きなんです。
訪れる時期も春先、それもタンポポの花が咲いている時だけです。
例年だと五月の末から六月の始め頃。丁度この頃になると、この年に生まれた子馬がいっぱい居て、「お馬の親子は仲良しこよし」の童謡を絵に書いたような風景なんです、あっちもこっちも。「馬」好きのお父さん、この時期ですよ、家族に馬を好きになってもらえるチャンスは。
海岸添いを国道235号線が通っているんですが、その国道脇の崖に、大きな大きな馬のレリーフがあるんです。その近所なんです、問題のラーメンやさんがある所は。馬の写真を撮りに来たラーメン好きのカメラマンが、十日も通ったということを聞いて、私も寄って見ました。ダシが蟹の殻という事もあってか、ほんのりと蟹のかおりがして美味しかった。
自宅に帰ってから、さっそくインスタントラーメンで作ってみました。簡単ですよ、蟹を使えばいいんですから。ところが、どっこいでしたね。何回作ってもまずいんです。あの蟹の殻の香ばしさが出ないんです。やはりプロには叶わないと、諦めて2年も経った頃、偶然にもその味に会うことが出来たので、ここで紹介しましょう。
材料は、海老の殻。できれば南蛮海老が一番いい。海老の殻に空揚げ粉をまぶして、油で焦げるまで揚げるんです。(焦げ過ぎるととたんに不味くなるので、焦がし方がポイント)。この海老の空揚げからダシを取るのですが、味が濃いので調整が必要。いままでの経験から言うと、やはり麺は「うまいっしょ」が旨いっしょ。これはついでだが、はまぐりのダシもラーメンに合う。これもじつに旨い。はまぐりは、熱湯に入れよう。水から入れると身ばなれがいいらしいが、じわり、じわり、と熱くなるのはいかにも、可哀想。はまぐりの身は一緒に食べないのが通。
後日、久しぶりにあのラーメン屋に寄ってみたら、たいそう立派な建物になっていた。一瞬違う店かなとも思ったが、そうでもないらしい。入ろうか入るまいか迷った。何故迷ったかと言うと、よく店が立派になると、味の方も変わってしまう事があるからである。でも、せっかく来たのだからと思い、中に入ってみそラーメンを頼んだ。
知らない若い女の娘が、にこにこと寄って来て、「いらっしゃいませ」。

■ 写真は、白馬の親子なんですが、子馬は黒いですね、お父さんが真っ黒だったんでしょうか?
実は、白馬の子供は黒馬なんだそうです。大きくなるとだんだんと白くなるそうです。
なんだか「見にくいアヒルの子」みたいですが、黒いのもなかなか格好良いです。