NO.11 大男が半ライスをたのむドライブイン(群馬県沼田市)

関東で一番ホルモンの煮込みが旨いというドライブインへ初めて行った時のことである。そこは駐車場が大きくて車は止めやすいのだが、店の方はそれ程大きいと言う訳ではない。わりとこじんまりとした感じだ。

店に入ると、7、8人の先客がいた。カウンターがあり、私はそこに座った。 煮込み定食の「普通盛り」を頼んで、お茶を飲み始めたら二人の男が入って来た。いかにも、トラックの運転手とその助手君、といった感じの人達である。運転手の方は中年で小さめの体格、助手君は、若くてかなりの大男である。 若い方は、御飯いっぱい食べそうだ。                  メニューには、「並み」「半ライス」と2種類ある。

「半ライスふたつ」。の声が聞こえた。 ん? 意外。

それはないだろう?、運転手はともかく、助手君のほうは、そんなんで、午後の仕事出来るのか〜。ちゃんと荷物下ろせるのか〜。などと、勝手に思っていた。

カウンター席から、調理場が良く見える。3人のおばさん達が忙しそうに働いている。 そのうちの一人が、大きなジャーから御飯を盛り始めた。 最初に調理台に置かれたドンブリを見て、ビックリ。 今までに見た事もない、丁度「日本むかし話」に出て来るおむすび山のような、てんこ盛りなんです。

誰か前のお客さんが大盛りを頼んだのだろうと思っていたら、次に、これもかなり気前の良い盛り付けのドンブリが出て来た。

ウン、あれがオレのだ、と思っていたら、同じものがもう一つ。      それで、おしまい。

結局、大々盛り一つと、大盛り二つの、合計三つのドンブリが調理台の上に。新しいお客が、三人。ドンブリが三つ。

まさか?、とは思ったがあの大々盛りのドンブリが、このテーブルに来るのはもはや時間の問題。「うれしい」。だが困る。

「ちょっとおばさん、おばさん、おばさん」。

「ひょっとしたら、そこの富士山みたいな大盛りのごはんが普通盛り?」。と聞いたら、「そうだよ」という答。

「だったらこっちも半ライス、半ライス」。 あわてて大声を出したもんだから、店中の人に大笑いをされてしまった。

たぶんこの店では、こういう事がしょっちゅう有るんでしょうね。     ひょっとしたら、店の人は、お客が大盛りのドンブリを見て、目を白黒させているのが面白くて、サービスをしているのかも知れない。いや、きっとそうに違いない。

ここのドライブインの場所は、国道17号線を、前橋の方から走って来て渋川を過ぎてまもなくの左側。右側は崖になっていて、道路から遥か下の方に利根川が流れている。   目印は、広い駐車場と「T食堂」の看板。

しばらく行っていないので、盛り付けも昔のままかどうか、「保証」はしかねる。時々は寄ってみたいドライブインのひとつです。

教訓、この店では、大男でも「半ライス」を頼むべし。

前橋の方から走ってきて、もう少し行くと谷川岳です。

下の写真は谷川岳の一ノ倉沢と、湯吹の滝です。

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